4~5歳児にも効果がある『考える力の育て方』
ライフコーチ飛田 基さん著『世界で800万人が実践!考える力の育て方 ― ものごとを論理的にとらえ、目標達成できる子になる』。
タイトルが長いです。図書館でかなり順番待ちして借りました。
アマゾンでも評価の高い本ですが、我が家にはまだちょっと早すぎる内容だったかな。小中高生のお子さんがいる方なら、参考になる部分が多いのではないでしょうか。
我が家の長女(4)や次女(2)との向き合い方に関してとても参考になる部分があったので、ポイントを記録しておきます(p107~)。
世界的にも4~5歳から効果があることが分かっていて、幼稚園の教育カリキュラムにも取り入れられている考え方だそうです。
4~5歳児にも効果があるブランチ※
※「ブランチ」とは、本書で紹介している思考ツールの1つ。複雑にからみ合った出来事のつながりをスッキリ整理するためのツール。因果関係をとらえ、論理的に判断できるようになる。
登場人物:幼稚園生のM君&母親、幼稚園の友だちK君
場面:お子様ランチのおまけのオモチャが気に入って、帰り道も大事に握りしめていたM君が、友だちのK君に出会う。
M君「いーでしょー」(オモチャを見せる)
K君「貸して!」
M君「嫌だ!」
K君(泣く)
M君母親「貸してあげなさい!」
M君(泣く)
↓
<帰宅後>
M君母親「どうして貸してあげないの!」「貸してあげる気がないなら見せるんじゃありません!」と説教。
ありがちな光景ですね^^;
このお説教の代わりに、ブランチを使って子どもと話し合うとこうなるそうです。
母親「オモチャをもらったね。そしてK君に会ったね。それでどうしたんだっけ?」
M君「オモチャを見せた」
母親「そうだね。見せたらK君もそのオモチャで遊んでみたくなったんじゃないかな?K君はオモチャを見せたら何て言った?」
M君「貸してって」
母親「そうだね。それでM君は何て言った?」
M君「嫌だって言った」
母親「そうだね。それでK君は泣いちゃったね」
この会話で、ブランチの表が出来上がります。
母親「ところでM君は、K君を泣かせようと思ったの?」
M君「ううん」
母親「そうだよね。じゃあちょっと考えてみようか。K君が貸してって言ったときに、嫌だって言ったのはどうして?」
M君「だって、僕のオモチャだもん」
母親「そうだね、M君のオモチャだね。貸してって言われて嫌だって言ったのはどうして?」
M君「だって、貸したら返してもらえないんだもん」
母親「そうか。じゃあ、ちゃんと返してもらえれば、貸してもよかったんだね?」
M君「うん」
母親「じゃあ、もう1回考えてみようか。M君は大切なオモチャを持っていて、貸しても返してもらいたいんだよね。あと、K君は大切なお友達だから、泣かせたりしないで仲良くしたいんだよね。もしK君がオモチャ貸してって言ったら、どうしたらいいかな?」
M君「ちょっとだけ遊んでいいよ。でも返してねって言う。でも壊れたら嫌だったら、見せないで1人で遊ぶ」
こんなことを、幼児でも考えられるのです。
「貸してあげなさい!見せるんじゃありません!」と指図するより子どもにとって良いのは一目瞭然。
「一番よくないのは、親が指示・命令してしまい、本当は子どもが自分で考えられることでさえ、考える機会を奪ってしまうことなのです」
自分だったらついつい説教してしまいそうな状況。大いに反省し、今後は子どもと一緒に考える機会を持ちたいものです。